教育と情報の年表

 少しずつですが,教育と情報の歴史の重要性についてアピールをしています。第1回研究会で配布した記念冊子「教育と情報の年表」への関心もいただいています。— 現在,教育と情報の歴史研究会では,1) 不定期のニューズレター「教育と情報の歴史通信」2) 第1回研究会記念冊子「教育と情報の年表」の2つで,年表を皆さんにお伝えしています。 前者はコンパクトに主要事項をまとめたものが毎号ニューズレターの付録として付き,発行のたびにアップデ…

20140705 教育と情報の歴史研究会01

 2014年7月5日,千葉県柏市で第1回教育と情報の歴史研究会を開催しました。当日の研究会と懇親会は充実した時間を過ごして無事終了しました。ご参加いただいた皆様ありがとうございました。— 当日は,地域インターネットの取り組みの中でも草分け的な存在である「柏インターネットユニオン」が柏市の学校とインターネットをどのようにつなげてきたのか,その興味深い歴史をひも解いていただきました。 また,学校におけるICT活用についても長い歴…

[歴史のシミ][#5] NICER(教育情報ナショナルセンター)

 教育や学習には、教材が必要だと考えられています。あるいは教育や学習のための情報リソースと呼ぶものが必要だと考えられています。 教科書はその代表的なものですが、授業や教育活動を成り立たせるにはもっと多くのリソース(資源)が必要となります。そこで、それらに関する情報をたくさん集めて多くの人々で共有できれば教育に役立てられるのではないか。 そう考えて,デジタル時代に必要となる教育コンテンツに関する情報や様々な教育情報を総合的に提供しようとし…

[歴史のシミ][#4] 昭和60年度「教育方法開発特別設備補助」

 日本の教育情報化のスタートはいつなのか。 残念ながら関係者の見解が統一されているわけではありません。立場によって、放送・視聴覚教育の文脈の中で答えを探す人もいれば、CAI研究に端緒を見ようとする人もいますし、政策・行政動向によって定義づけるやり方もあります。 学校教育という視野に限った場合、文部省『学制百二十年史』(平成4年)にある、次のような記述が参考にできると思います。我が国の初等中等教育における情報化への対応は、昭和四十年代後半…

[歴史のシミ][#3] 「デジタル教科書」という用語

 「デジタル教科書」という言葉が注目を集めています。しかし、今日の文脈でこの言葉は明確な定義づけをすり抜けてバズワード化してしまっています。 一体、デジタル教科書という言葉はどのように登場したのか。少しばかり歴史を探ってみることにしましょう。— 最初の取っ掛かりとなりそうな資料として、関幸一氏が「デジタル教科書 −デジタル教科書の過去・現在・未来−」(『情報教育資料32号』20120210)という論考を書いています。関氏の論…

[歴史のシミ][#2] 「ミレニアムプロジェクト『教育の情報化』」

 教育情報化に関する過去の資料を漁ろうとすると、否応なくインターネット上の情報リソースを掘り起こさなければならないときがあります。 ところが、ネット上でのみ公開されていた情報は、役目や関連事業が終わったりすると削除されることもありますし,サイト・リニューアルやサーバー引っ越しなどのタイミングで失われたり、リンク切れになっているものも珍しくありません。 ネットの世界には、「後から参照したいもの」を保存する手段がいくつかありますので、それを…

[歴史のシミ][#1] 『情報教育に関する手引』

 『情報教育に関する手引』というものがあります。学習指導要領の改訂と歩調を合わせて作成され,現在は『教育の情報化に関する手引』という名前になっています。 今回のネタは,平成元年の学習指導要領改訂の時に初めて登場した『情報教育に関する手引』が一体何年に作成されたのか,です。 「手引」の最新版である『教育の情報化に関する手引』(平成22年)を参照すると,明確に「平成2年7月」という日付が書いてあります。つまり1990年です。 ところが,興味…